はじめに

NI 経費精算 Readerとは

NI 経費精算 Readerは、スマートフォンのNFC機能を利用してSuicaなどのICカードからデータを読み込み、NI Collabo 360へ経費を登録できるアプリです。

簡単な操作で登録できるので、経費の登録時間を短縮できます。
また、手入力による入力間違いを減らすことができます。

専用機器を準備する必要がなく、外出中でも手軽にご利用いただけます。
営業先への訪問や資料作成に忙しいビジネスパーソンをサポートします。

簡単な使い方

あらかじめ認証を済ませておいてください。認証についてはこちら

1.読み取り開始

アプリを開いたらICカードを端末の背面にある読み取り口にかざしてください。

読み取り画面

初めてのICカードを読み取った場合は、そのICカードがだれのものかを尋ねられます。詳しくはこちらをご覧ください

2.転送データを選択

読み込まれた履歴のうち、連携先に転送したい履歴を選択します。
チェックマークが入っている履歴が転送されます。
どの履歴を転送するか、履歴を読み取った時点の初期値は、
履歴の種類別に転送対象の初期値であらかじめ設定することができます。
また、一度転送したデータは転送時に自動的にチェックしていますので、履歴が2重で転送されることはありません。

履歴一覧画面

3.転送

転送ボタンを押すとNI Collabo 360に情報が転送されます。

転送ボタンの位置
Note

端末の設定でNFCがOFFになっていると読み取ることができませんので、ONに設定してください。

動作環境

サポートするAndroid OSは以下の通りです。

OS バージョン

Android(FeliCa対応)

Android 8.0 以降

対応するICカード

対応しているICカードは以下の通りです。

交通系ICカード

カード名 最大履歴件数

Suica、PASMO、ICOCA、PiTaPa、TOICA、Kitaca、SUGOCA、nimoca、はやかけん、Iruca、PASPY、SAPICA

19件

電子マネー系ICカード

カード名 最大履歴件数

楽天Edy

6件

nanaco

5件

WAON

3件

認証する

認証方法

アプリを利用するために認証を行います。
認証には、「NI Collabo 360」のログイン情報が必要です。
下記のいずれかの方法で認証を行います。

QRコード認証は、アプリを利用する端末とは別途、QRコードを表示するための端末が必要です。
他に端末が手元に無い場合は、パスワード認証をご利用ください。

QRコード認証

  1. アプリで読み取るQRコードを表示するため、
    アプリを利用する端末とは別の端末を使い、ブラウザで「NI Collabo 360」にログインします。

  2. 「オプション設定 > 基本設定 > スマートフォンアプリ > 認証」に遷移するとQRコードが表示されます。
    ※「NI Collabo 360」ポータル画面下部の「アプリ認証」から開くこともできます。

  3. アプリを起動して認証情報を開きます。

  4. 「QRコード認証」ボタンをタップしてカメラを起動します。
    ※QRコードを読み取るため、カメラの使用権限を許可してください。

  5. 起動したカメラでQRコードを読み取ってください。

QRコード認証

パスワード認証

  1. アプリを起動して認証情報を開きます。

  2. 連携先URLを入力してください。
    ※連携先URLはブラウザで「NI Collabo 360」にログイン後、
    「オプション設定 > 基本設定 > スマートフォンアプリ > 認証」に遷移すると記載されています。
    ※「NI Collabo 360」ポータル画面下部の「アプリ認証」から開くこともできます。
    ※スマートフォンまたはタブレットで画面表示すると、連携先URLの横に「コピー」ボタンが表示されます。
     連携先URLをコピー&ペーストで入力することができます。

  3. ID、Passwordを入力してください。接続ができれば完了です。
    ※「NI Collabo 360」の標準版にログインする際のID、Passwordです。

パスワード認証

クライアント証明書

Note

本機能は通常はシステム管理者からの連絡・案内があってから利用する機能となりますので特に案内がなければ、あるいは、ご利用の予定がなければ本節は読み飛ばしていただいて結構です。

NIコンサルティングが提供しているAndroidアプリではクライアント証明書を端末の識別・ユーザー認証する暗号化通信の方式をサポートします。クライアント証明書を使うためには 対象アプリ内に使用する証明書を最初に一度だけ取り込む必要があります。ただし、取り込んだ証明書の有効期限が切れたなどの理由で証明書を更新する場合は再度取り込みが必要になります。

証明書ファイルをダウンロードするなど、あらかじめAndroid端末内の参照できる領域に証明書ファイルの配置が必要です。

クライアント証明書
Note

証明書は Android標準のセキュリティ領域で管理されます。このセキュリティ領域はOS内の共通のため、他のアプリからも参照することが可能です。
証明書の取り込みはアプリごとに行う必要はありませんが、どの証明書利用するのか選択する操作はアプリごとに必要です。
【重要】Android OSのセキュリティ仕様上、OSにクライアント証明書をインストールすると画面のロック(PIN、パスコード、パターンなど)が必須になります。
Androidデバイスの画面ロックを設定していない場合、後述の操作中にOSの画面ロックの方法を設定するよう要求されるため、その場合は適切な画面ロックを設定してください。

事前にご用意いただくもの

クライアント証明書ファイル
秘密鍵を含む(PKCS#12形式のファイル 拡張子.p12 ※.pfxという拡張子で配布される場合もあります)および秘密鍵を保護しているパスフレーズ(取り込み時に入力します)

中間CA証明書ファイル
クライアント証明書の妥当性を証明する認証局の証明書で、クライアント証明書の発行元によっては提示される場合があり、その場合はこの証明書もOSにインストールします。

クライアント証明書をOSに取り込みアプリで選択する

ここではクライアント証明書を証明書発行元のWebページからAndroid OS内にダウンロードしたとして説明します。またAndroidデバイスの画面ロックを設定していない場合、操作中にOSの画面ロックの方法を設定するよう要求されるためその場合は適切な画面ロックを設定してください。

  1. クライアント証明書ファイルをタップするか、あるいはAndroid OSのシステムの「設定>セキュリティ」の「ストレージからのインストール」で対象のクライアント証明書ファイルを選択します。

  2. 証明書を抽出するためのパスワードの入力が要求されます。ここで秘密鍵を保護しているパスフレーズを 入力してください。

  3. 続いて証明書の名称の入力が要求されます。通常は証明書に設定されている人が読んで理解しやすい識別 名称が自動でセットされますが、証明書によっては名称が省略されている場合は、証明書を識別する長い 文字列が表示される場合があります。その場合そのままでも利用できますがわかりやすい名称(任意)を 付与することを推奨します。

  4. エラーがなければ取り込みに成功です。

  5. 次にクライアント証明書を利用したいアプリを起動します。

  6. アプリ内の設定画面の「クライアント証明書」あるいは「クライアント証明書を有効にする」をタップすると、証明書の選択ダイアログが表示されます。
    ※メニュー名称はアプリによって異なります。

  7. ここで先ほど登録した証明書を選択し許可します。

  8. 証明書を選択すると証明書の識別名(エイリアス名)が設定画面に表示されます。この状態のとき通信時にクライアント証明書を要求される場合に自動的にこの証明書を提示して通信するようになります。

Note

クライアント証明書を使う環境でQRコード認証を行う際、QRコード画面をHTTPSで開く必要があります。(これはQRコードに含まれている接続用のURLはその画面を開いたときのURLに応じて作成されるためです)

中間CA証明書ファイルをOSにインストールする

こちらは該当ファイルが提示されている場合にのみ行います。
ここでは証明書を証明書発行元のWebページからAndroid OS内にダウンロードしたとして説明します。

  1. 証明書ファイルをタップするか、あるいはAndroid OSのシステムの「設定>セキュリティ」の「ストレージからのインストール」で対象の中間CA証明書ファイルを選択します。

  2. インストールに成功すると「設定>セキュリティ」の「信頼できる認証情報」にユーザーが追加したCA 証明書として登録されていることを確認できます。

クライアント証明書をアプリから破棄する

クライアント証明書が不要になった場合は、以下手順でアプリ内から取り込まれている証明書を破棄します。

  1. アプリ内で選択されている証明書を破棄する場合は、チェックされているクライアント証明書を利用するをタップします。この状態でアプリは証明書を使わない通信に戻ります。

なおOSにインストールされている証明書は引き続き残っていますので、それらを削除するには設定のセキュリティから「認証ストレージの消去」を選択する必要があります。ただし、この操作はOSにユーザーによって追加されたクライアント証明書データがすべてリセットされるため(個別に指定ができません)、他に必要な証明書がインストールされていないことを、前掲のクライアント証明書の選択ダイアログ上で確認して実行することをお奨めします。

ICカードの読み取り

ICカードから利用履歴を読み取る方法を説明します。

読み取り方

  1. ICカードを端末の背面にある読み取り口にかざします。

  2. 読み取ったICカードの所有者を登録します。

  3. ICカードの利用履歴が表示されます。

ICカードの所有者

ICカードの利用履歴を利用するためには、ICカードの所有者を登録する必要があります。

登録済みのICカードは、同じ会社の他の社員のNI 経費精算 Readerで読み取ってもICカードの所有者の経費として転送されます。

Note

ICカードの登録は初回のみです。登録したICカードの情報は、NI Collabo 360に登録されます。そのためアプリをアンインストールしたあとや機種変更したあとでも、ICカードを再登録せずにご利用いただけます。

  • ICカードの所有者が認証情報と同じ場合

    1. ICカードの所有者をきかれる画面で「はい」をタップします。

    2. カード名を入力します。

    3. 画面右上の「登録」をタップします。

  • ICカードの所有者が認証情報と異なる場合

    1. ICカードの所有者をきかれる画面で「いいえ」をタップします。

    2. ICカードの所有者とするユーザーのID、Password、カード名を入力します。
      ※「NI Collabo 360」の標準版にログインするときのID、Passwordです。

    3. 画面右上の「登録」をタップします。

履歴一覧画面

ICカードを読み取ると、ICカードの利用履歴が表示されます。

利用履歴

転送タイプ

こちらでは各転送タイプについて説明します。

転送のみ
最もシンプルな転送タイプです。転送したデータは経費精算機能にICカードデータとして保存されます。経費への転記はWEB版で確認のうえ行いたい等、データ転送のみを行いたい場合にこちらを選択してください。

経費保存
転送したデータは経費精算機能に経費として保存されます。転送前にはアプリ内で画像添付、経費カテゴリーやメモの編集などを行うことも可能です。

経費申請
経費保存に加え、転送したデータの経費申請までを自動で行います。

ブラウザを開いて経費申請
経費保存に続き、ブラウザで経費申請画面を開きます。転送したデータに加えて既に保存されている経費も含めて申請したい場合や、関連ワークフローなど申請に必要な情報を別途設定したい場合などに選択してください。

経費保存時の明細の編集

転送タイプに「転送のみ」以外を選択している場合、経費カテゴリーを登録する必要があります。
その際、メモの入力や領収書などの画像を添付することができます。

  1. 編集する履歴の「>」をタップします。

  2. 各項目を入力します。

  3. 画面右上の「保存」をタップします。

■ 物販の場合

項目名 説明

経費カテゴリー

経費カテゴリーを選択してください。

業務種別

業務種別を選択してください。

利用日

利用開始時間、終了時間を入力してください。

人数・個数・日数

人数・個数・日数に該当する数値を入力してください。

メモ

経費に関係するメモを残したい場合、入力してください。

画像

領収書などの画像を添付する場合、アイコンをタップして画像を選択してください。

■ 運賃支払またはバスの場合

項目名 説明

経費カテゴリー

経費カテゴリーを選択してください。

業務種別

業務種別を選択してください。

利用日

利用開始時間、終了時間を入力してください。

人数・個数・日数

人数・個数・日数に該当する数値を入力してください。

メモ

経費に関係するメモを残したい場合、入力してください。

乗車/降車

乗車場所、降車場所を入力してください。※運賃支払の場合に表示されます。

事業者名/バス停名

事業者名、バス停名を入力してください。※バスの場合に表示されます。

画像

領収書などの画像を添付する場合、アイコンをタップして画像を選択してください。

Note
  • 入力項目は経費カテゴリーおよびシステム設定により、入力内容が異なります。設定については、システム管理者にご確認ください。

  • 鉄道やバスの利用履歴の表示形式は、以下から設定できます。
    システム設定 > NI Collabo 360 > 経費精算 > NI 経費精算 Reader
    設定については、システム管理者にご確認ください。

  • ICカードへの入金(チャージ)はマイナスで表示されます。また、編集はできません。

乗車駅・降車駅が「不明」になる場合

履歴の編集画面から事業者名、路線名、駅名を入力することができます。
こちらで登録した情報は運用している社内で共有されます。他のユーザーが同じ駅を利用した場合、不明ではなくこちらで登録した情報が表示されるようになります。

  1. 編集する履歴の「>」をタップします。

  2. 編集画面で「不明>」をタップします。

  3. 事業者名、路線名、駅名を検索して選択します。

  4. 「保存」をタップします。

便利なオプション

NI 経費精算 Readerの設定を「設定」や「アプリ情報」から行うことができます。
メニューアイコンをタップして開いたメニューから、画面を表示します。

転送対象の初期値

ICカードの読取結果を開いたときに、あらかじめ経費精算に転送する対象としておきたい種類を設定します。
自動で選択されるので、よく転送する種類のデータを選択する手間を軽減できます。

アプリ自動起動

アプリを立ち上げていない状態で端末をICカードにかざしたとき、アプリを自動で起動することができます。

読み取りの優先順位

よく使うICカードを上位に設定することで、レスポンスが向上します。
移動するICカードの種類を長押しします。選択状態になったら、移動してください。

読取の優先順位

アプリの設定

通知方法やカメラへのアクセスなど権限を設定する場合にご利用ください。

注意事項

Note

1枚のICカードを2人以上のユーザーで共有して利用することはできません。ICカードが誤って他人のICカードとして登録してしまっている場合は、オプション設定またはシステム設定の「ICカード管理」から該当のICカード情報を削除してください。

Q&A

モバイルsuicaは使えますか?

1台のスマートフォンでそのスマートフォンのモバイルsuicaの履歴を読み取ることはできません。 NI 経費精算 Readerをインストールしたスマートフォンを使って、別のスマートフォンの中にあるモバイルsuicaの履歴を読み取ることはできます。

モバイルPASMOは使えますか?

1台のスマートフォンでそのスマートフォンのモバイルPASMOの履歴を読み取ることはできません。 NI 経費精算 Readerをインストールしたスマートフォンを使って、別のスマートフォンの中にあるモバイルPASMOの履歴を読み取ることはできます。

ブラウザを開いて経費申請しようとしたら、転送した履歴が表示されない

ブラウザーでNI Collabo 360にログイン済みの状態でログインユーザーではない人のICカードを読み取って「ブラウザを開いて経費申請」すると、ログインユーザーの経費申請画面が開きます。一度ログアウトしてから再度ICカードを読み取ってください。その際はブラウザーにログイン画面が開きますので、ICカードの所有者のID・パスワードでログインしてください。
※他人の端末でログインする場合は必ずログアウトするのを忘れないようにしてください。

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E-MAIL

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本説明書に登場する会社名、製品名は各社の登録商標、商標です。

○ 免責

本説明書に掲載されている手順による操作の結果、ハード機器に万一障害などが発生しても、弊社では一切の責任を負いませんのであらかじめご了解ください。

○ 発行

株式会社NIコンサルティング
2023年9月25日 第4版

NI Consulting

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